「GitLabに学ぶ 世界最先端のリモート組織のつくりかた」を読んだ

作成日: 2024-10-18 作成者: Morix

生成AIによる要約

Morixは、GitLabの世界最先端リモート組織のノウハウを紹介した本を読み、その感想を述べています。GitLabのドキュメント重視の文化、コミュニケーション方法の明文化、業務外の交流機会の創出、目標設定のSMARTフレームワークなどに共感し、自身の仕事に活かせる点として、チームの士気を上げる役割、長い説明の動画化、SBIモデルを用いたフィードバック方法を挙げています。

「GitLabに学ぶ 世界最先端のリモート組織のつくりかた ドキュメントの活用でオフィスなしでも最大の成果を出すグローバル企業のしくみ」という本を読んだ。とても良い本だったので、その感想を書いてみたいと思う。

GitLabに学ぶ 世界最先端のリモート組織のつくりかた ドキュメントの活用でオフィスなしでも最大の成果を出すグローバル企業のしくみ

世界最大のリモート組織が実践する徹底したドキュメント化の手法
本書では世界最先端のリモート組織を実現するためのノウハウを、GitLab社が公開している「GitLab Handbook」をベースにしながら解説していきます。
https://amzn.to/4eNXyqH/

ちなみに読んだ感想はXにもポストしてるよ!

どんなことが書かれてるのか?

この本は、グローバル企業のGitLabがオールフルリモート組織を作った際のナレッジを紹介しているものだ。
ざっくりそのナレッジを説明すると、リモート組織でうまくやっていくために様々なことをドキュメントに明文化し、そこを見ればうまく仕事をやっていけるようにしている。
Gitzlab HandbookにはGitLabという組織のあらゆることが明文化されてる。
組織の歴史・バリューはもちろん、リモートでのコミュニケーションのやり方や人事評価制度・報酬など、そんなことも明文化しインターネットに公開するんだ!?と驚いた。

共感したこと

コミュニケーションのやり方を明文化していること

リモート組織ではチャットでコミュニケーションすることが主だけど、文字だけのやり取りだとどうしても冷たい表現になってしまう。
そのためにGitLabはコミュニケーションのやり方を明文化しているのだ。

Kindness Matters. You are looking at a screen, but you are really talking to a person. If you wouldn’t say it to a person’s face, do not send it to them in a text message.
親切の重要性 あなたは画面を見ていますが、本当は人と話しているのです。面と向かって言わないようなことは、テキストメッセージでは送らないこと。
https://handbook.gitlab.com/handbook/communication/

この本を読む前に相手と話すときに気をつけてることという記事を書いていたのだけど、そういう配慮を組織から明示し教育している点は本当に安心して働けるなと感じた。
個人でやるんじゃなくて仲間にも意識してもらえるように動いていきたいなと思った。

業務外の会話の機会を作ること

リモート組織だと孤独感を感じることが多いそう。
自分はあまりそういうことは感じないんだけど、現職でもそう感じる人は多いようなのでリモート組織として大きな課題なんだと思ってる。

コロナ禍でリモート中心の働き方になったとき、メンバー間で雑談の機会が減ったのが課題だったので以下のような取り組みをチームでしてたことがある。

「ランダムペアワーク」でチーム内コミュニケーションを活発にする!
https://www.wantedly.com/companies/rakutenrakuma/post_articles/459072

これを簡単に説明すると、週一でチーム内のだれかと1on1をやって、好きなことを話したりペアワークして行きましょう!という取り組みだ。
個人的には良い取り組みだと思ってて、ほかのチームにも展開できた。
ただ毎週MTGを設定する必要があって忘れがちだったり、ペアの組み合わせをスクリプトでランダムにしてるんだけどペアが偏っちゃったりして、うまく続かなかった。

GitLabではインフォーマルコミュニケーションという仕組みで、組織が業務外のコミュニケーションのやり方を設計している。
業務中にコーヒーチャットなどのおしゃべりの機会をやってもいいと表明してくれるだけでも、とてもありがたいと思う。

目標設定を作るときのやり方

目標設定をどう書けばいいか迷うひとは多いと思う。
自分はわりと得意なほうだけど、どう書いたらいいのか言語化できてなかったけど、この本では SMART というフレームワークを紹介していて勉強になった。

SMARTは以下の頭文字を取ったもので、これに則って自身の目標を書くといい目標設定が書けるというもの。

  • Specific(具体的)
  • Measurable(計測可能)
  • Achievable(達成可能)
  • Related(経営目標との連結)
  • Time-bound(時間制約がある)

活かしていきたいこと

オールリモートの組織を作る!って頼まれる機会はなかなかないのですべては活かしづらいけど、いくつか自分の仕事でも使えそうだなと思ったことがあるので挙げていきたい。

士気をあげるための役割を演じる

リモート組織では隣の同僚の働きっぷりが見えない。だからこそ成果が大事になってくる。
だけど成果を追求すると殺伐としてきてチームの士気が下がってしまう。
そのためにマネージャーがモチベーターとなり、冗談を言ったり褒めたりして空気を和ませ士気をあげていく必要がある。というふうに書かれていた。

正直士気の上げ方ってよくわからなかったんだけど、明るさ って重要なのかもしれないと最近思ったりしてる。
@dora_e_m さん見てると「光だ・・・!」って思うもんなぁ。

自分はそんな明るい人じゃないけど、マネージャーになったらそういう振る舞いをしたいなぁと思った。

長い説明は動画にする

GitLabはMTGで長い説明(プレゼン)する際は事前に録画してそれをYoutubeにあげて、MTGに参加する人はその動画を見て質問内容を整理したうえでMTGに行くらしい。

これってリモート組織ではとても大事だと思った。
リモート組織って働いてるタイミングも違うことが多い。単純にフレックスで時間が違うこともあるし、働いてる国すらも違うことがあるから。

僕はチームメンバーがやってることはチームメンバー全員が知っているべきと考え、やってる案件の説明や設計・テスト仕様書のレビューなどチーム全員でやるようにしていた。
これは知識の属人化を避けられるし、プルリクエストのレビューも全員が参加できるので、レビュー時間短縮にもなって良いと思っていた。
ただチームメンバーの工数を大量に使わないといけないことがとてもネックだと感じていた。たとえば8人メンバーがいて1時間MTG開いたら合計8時間の工数を割くわけだ。これはだいぶ高コストなことをやっていると思う。
とはいえドキュメントをただSlackに展開するだけだと読まない人もいるし難しいと思っていた。

ただ事前に動画を見てもらえるなら、MTG時間の短縮にもなるし、休んだ人も後で見れるし、あとで記録としても残るので良いことしかないなと思った。
可能であればこの取り組みはやっていきたいなと思った。

ネガティブフィードバックはSBIモデルを使う

メンバーへのネガティブフィードバックは難しい。下手な言い方をすると相手を傷つけてしまう。
GitLabではこのようなやり方も明文化されており、教育もされているそう。

このようなフィードバックを行う際は、GitLabでは SBIモデル を使って伝えている。ちなみにポジティブフィードバックにも有効。

  • 状況(Situation)
  • 振る舞い(Behavior)
  • 影響(Impact)

たとえば:
「このプルリクのコメントで(状況)、あなたのこの発言はコードに対する批判ではなくコードを書いている相手に対しての批判になっていました。(振る舞い) これによってチームメンバー全体が萎縮してしまっていると私は感じました(影響)」 

影響を伝える際は、決めつけるのではなく「自分は感じた」とか「自分からはそう見えた」のように個人の見解として話すとよいとのこと。

自分もこんな感じで伝えていきたい。